WORLD NEWS|NYMET美術館 着物展開催中

現在、アメリカ・ニューヨークのメトロポリタン美術館では、「着物スタイル:ジョン・C・ウェバー・コレクション展(Kimono Style: The John C. Weber Collection)が開催されています。

同展では江戸後期(18世紀後期)から20世紀初頭にかけて、近代の女性のライフスタイルに適応し用いられたT字型の衣服である着物の流行の変遷をたどられています。

高名なジョン・C・ウェバー・コレクションからメトロポリタン美術館に寄贈される近代の着物も含め、同コレクションの卓越した日本美術品の中から選ばれた作品とともに、メトロポリタン美術館のコスチューム・コレクションの作品も加わり、着物と西洋のファッションの芸術的交流を探求します。

展示品は、男性用と子供用を含む60点以上の着物が、西洋のクチュール、日本絵画、浮世絵、工芸品と並んで展示されています。

「着物は何世紀にもわたって、女性の歴史と生活を描写し記録するためのタブローとして役立ってきました。これらの手の込んだ衣服の所有者の状況とその製造技術に光を当てると、さまざまな模様と色、そしてそれらの様子が頻繁に変化する傾向から、日本の文化と社会について多くのことが明らかになります。多数の西洋クチュリエやデザイナーにとって、着物は新しいモチーフや斬新なカットを想起させる触媒となり、体と服の間に空間を作ることで着用者に自由を与えるきっかけとなりました。同時に、西洋の製造技術と素材は芸術的なトレンドとともに、着物の近代化に貢献し、新鮮なスタイルを作り出すことに役立ちました。」
(ダイアン&アーサー・アビー日本工芸アソシエイト・キューレーターのモニカ・ビンチク氏)

先日他界されたファッションデザイナーの森英恵氏がオートクチュール界に与えた影響なども語られているようです。

◎展示に関する日本語プレスリリースはこちら


最新研究もふくめた展示解説動画も公開

さらに、メトロポリタン美術館の研究者による、最新の科学的調査もあわせた着物の技術についての詳しい解説動画も公開されています。(こちらは英語版のみの動画となります)

貴重な資料とともに、染織・刺繍の技術や、日本の西洋化にともなう着物の変遷などについての興味深い解説となっています。


KimonoStyle@MET

同展に関する詳細はメトロポリタン美術館のウェブサイトよりどうぞ。

ウェブサイト上でも展示コレクション(一部)を見ることができます。

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